船に宿泊しながらダイビングをする「ダイブクルーズ」。
これまで、たくさんのお客様と話をすると必ず聞く、ダイブクルーズの不安や疑問。まだダイブクルーズをしたことがない方は、同じような不安や疑問を持っていませんか?今回は、初心者でも気軽に参加できるシミラン諸島のお勧めダイブクルーズをご紹介致します。
まだダイブクルーズをしたことがない方やまだシミラン諸島に行ったことがない方にぜひご参考になれば嬉しいです。
【シミラン諸島】ダイブクルーズ初心者にお勧めのツアー
シミラン諸島のダイブクルーズは、毎年10月中旬から5月上旬まで期間限定で開催されています。世界でも有名なシミラン諸島には、世界各国から、たくさんのダイバーがシミラン諸島の海を目当てにやってきます。
ではなぜ、そんなに有名なところなのに半年しか開催されていないのか?
期間限定には訳がある
シミラン諸島は、マレー半島の西側、プーケットから北西100kmのあたりに位置します。10月中旬から5月上旬までのモンスーンは、マレー半島の東側に雨を降らせるため、東の大陸側から乾燥した風が吹き込み、西側にあるシミラン諸島は乾季となり雨が少なく波が静かで、穏やかな日が多くなります。逆に期間以外のシミラン諸島周辺は、西側の海から強い降雨を伴う雨季となり、波も高くダイビングができなくなってしまいます。
シミラン諸島について
シミラン諸島は、1982年にタイの43番目の海洋国立公園として指定されました。「シミラン」と言う言葉の語源ですが、マレー語の数字の9(センビラン/sembilan)が訛ってシミランになったと言われております。
語源の通り、シミラン諸島は9つの島で成り立っていて、一つずつの島に番号と名前が付けられています。
南から1番フーヨン島、2番パヤン島、3番パヤン島、4番ミアン島、5番ハー島、6番ロック島、7番パユー島、8番シミラン島、9番バグー島。
2022年現在、1番から3番の島は、ウミガメの産卵のため島に近づくことが禁止されています。
シミラン諸島のビーチ
9つの島があるシミラン諸島ですが、その中で4番と8番の2つの島にビーチがあり上陸することが許可されています。
4番ミアン島のビーチは、真っ白なさらさらな砂が広がるビーチで、ラマ9世が新婚旅行で訪れたことから名付けられたハネムーンビーチがあります。島の中には、タイ王室の別荘や国立公園の管理事務所があり、そしてシュノーケリングのツアーで訪れた人は、ここのビーチに上陸してランチやシュノーケルなどの時間を過ごしています。
8番シミラン島は、シミラン諸島の中でも一番大きな島になっていて、9つの島の中でも最も有名な観光スポットとなっております。それは、島の頂上部分にバランスよく大きな岩が乗っている「バランスロック」。天気の良い日は、頂上までのトレッキングができます。15分くらいかけて、木の根できた階段や岩の隙間を通り抜けていくと息を呑むほど美しい景色が広がっています。シュノーケルで訪れた人はもちろん、ダイビングで訪れた人も一度は見て欲しい絶景ですよ。
シミラン諸島でのダイビング
シミラン諸島の水中は、大きく分けて2つの水中景観を楽しむことができます。
島の東側は、白い砂地にサンゴ礁が広がる癒しの景観、逆に島の西側はゴツゴツとした岩が重なり合って自然にできたダイナミックな地形が見どころです。またカラフルなサンゴ礁で覆われていてとても華やかです。
水温
シミラン諸島の水温は、28〜30℃と暖かいのですが、一時的もしくは、一部的にサーモクラインという冷たい水の層が入ってくることがあります。その時ばかりは、通常の水温より1〜2℃くらい低くなります。
透明度(透視度)
また透明度(透視度)は平均的に20-30mと良いのですが、茶色のサーモクラインが入り込んだ時には10mくらいまで透明度(透視度)が下がる時があります。しかし、海の栄養価が高く魚影と魚種が多いのが特徴になっていて、インド洋に生息する固有種の魚や大物と言われるマンタやジンベイザメの出現もあり、ダイバーを飽きせない賑やかな水中です。
潮流
シミラン諸島の水中は流れがあることが多いです。特に3番、7番、9番周辺は流れが入りやすいダイビングポイントばかりです。ダイビングのスタイルは、基本、エントリー場所から流れに乗って泳いで浮上するドリフトダイビング。しかし、ダイビンポイントによっては、流れに流されないように潜らなければいけないところもあるので注意が必要です。ちなみにシミラン諸島では、ハンドグローブの着用とカレントフックの使用は禁止されています。
波
シミラン諸島のシーズンになると穏やかな気候になり風も静かになり波もほとんどありません。しかし、稀に強い風や雨の日もあって、その時は海況を見ながら安全なダイビングを心掛けております。ですので、予告なしにスケジュールが変わることもあります。また、皆さんが気になる船酔いについてですが、基本、停泊は波の静かなところを選びます。初めてのクルーズの方は、船の揺れが気になるとご心配されている方が多く、念の為、酔い止めを飲んでもらっていますが結果的には、酔わずに済んだという方が多いです。
シミラン諸島でのダイブクルーズブログはこちらからどうぞ!
初心者にお勧めのダイブクルーズ
さて、このシミラン諸島を廻るダイブクルーズ。
大きく分けて2つのタイプのダイブクルーズがあります。メリットとデメリットを簡単にまとめてみました。
1)日程が固定されたダイブクルーズ
【メリット】
- 夜出港なので、ホテルを予約することなく空港から船に乗ることができる。
- シミラン諸島からさらに北にあるリチェリューロックまでフルコースで潜ることができる。
- 同じ乗船メンバーで5日過ごすので、みんなと仲良くなれる。
【デメリット】
- 日程が固定されているので、ピッタリの日程に合わせる必要がある。
2)自分の日程に合わせれるダイブクルーズ
【メリット】
- 自分のお休みに合わせて乗船できる。
- 時間が取れなくても、1泊、2泊などのショートクルーズからシミラン諸島を楽しみことができる。
【デメリット】
- 常に乗船メンバーが入れ替わるので、他のダイバーと仲良くできる時間が少ない。
今回は、この2つ目のダイブクルーズを初心者にお勧めいたします。
「ソンブーン号」船のスケジュール
ソンブーン3号と4号は、シミラン諸島とさらに北にあるボン島、タチャイ島、リチェリューロックを1週間に2回巡回しています。それぞれの船は1日ずれでスケジュールが組まれているので、基本的には毎日乗船が可能です。
ソンブーン3号 | ソンブーン4号 | |
月 | リチェリューロック・タチャイ | シミラン |
火 | シミラン | シミラン・ボン |
水 | シミラン・ボン | リチェリューロック・タチャイ |
木 | リチェリューロック・タチャイ | シミラン |
金 | シミラン | シミラン |
土 | シミラン | シミラン・ボン |
日 | シミラン・ボン | リチェリューロック・タチャイ |
初めてのダイブクルーズの方でも、気軽にお試し感覚でできるのが1泊2日。その中でもお勧めは、ソンブーン3号で行く火曜日、土曜日発の1泊2日コース。火曜日、土曜日の乗船日は、シミラン諸島で潜り、翌日の水曜日、日曜日は、シミラン諸島の北にあるボン島まで北上。ボン島はマンタの出現率が高いことで有名なダイビングポイントなんですよ。
1泊2日のモデルスケジュール
【初日】 | 【2日目】 | ||
6:00 | ホテルへお迎え | 6:00 | 起床 |
8:00 | タプラム港到着 | 7:00 | ダイビング1本目 |
8:30 | シミラン諸島へ向け出発 | 8:00 | 朝食 |
10:00 | シミラン諸島・母船に到着 | 10:30 | ダイビング2本目 |
10:30 | ダイビング1本目 | 12:00 | 昼食 |
12:00 | 昼食 | 13:00 | ダイビング3本目 |
13:00 | ダイビング2本目 | 15:00 | 母船からタプラム港に向け出発 |
16:00 | ダイビング3本目 | 16:30 | タプラム港到着 |
18:00 | ダイビング4本目(ナイトダイブ) | 19:00 | ホテル到着 |
20:00 | 夕食 |
船内紹介
全長30m、幅7mの大きなダイブクルーズ船。
地下1階と1階には客室が設けられていて、主に2階部分がリビングエリアになっています。
シャワーやトイレは共同になりますが、温水シャワーを浴びることもできますよ。
また夜のサンデッキで寛ぐ時間もお勧め!満点の星空を見上げながら飲むビールは格別ですよ。
料金
【シミラン諸島・ボン島 1泊2日の場合】
ダイビング 7ダイブ 13,900バーツから
国立公園代 900バーツ
フルレンタル器材 1,200バーツ
ダイブコンピューター 600バーツ
↓ さらに詳しい料金は、こちらからご覧ください。
ソンブーン3号
ソンブーン4号
まとめ
今回は、初心者でも気軽に参加できるシミラン諸島のお勧めダイブクルーズのご紹介でした。
ゆったり大きな船で1ダイブずつの間にしっかりと休憩があるので一休みすることもできますし、停泊は波のない島陰なので船酔いの心配はありません。ぜひこの機会にシミラン諸島のダイブクルーズに挑戦してみてください。シミラン諸島でのダイビングは、ミスターオーシャンダイバーズへ!